一人暮らしをやめて実家に戻ることが決まると、荷物の整理や退去の連絡でやることが一気に増えます。そんな中でつい後回しになりがちなのが、今使っているネット回線をどうするかです。

「そのまま解約すればいい」と思いきや、実家にすでにネット環境があるかどうかで最適な選択は変わります。さらに、契約している回線の種類によっては、そのまま実家へ持っていける場合と、いったん解約するしかない場合があります。

この記事では、実家のネット環境の確認から、解約・移転・短期利用の3つの選択肢の比較、解約前に必ず見ておきたいチェック項目までを順番に整理します。

この記事の結論

結論:まず「実家のネット環境」を確認してから、解約か移転かを決める

実家に戻ることが決まったら、最初に確認すべきは実家にすでにネット回線が引かれているかどうかです。実家に家族が使っているネット回線があるなら、自分の分は基本的に必要なくなるため、今の契約は解約する方向で進めれば迷いは少なくなります。

一方で、実家にネット環境がない場合や、実家のネット回線がとても遅くて使い物にならない場合は、少し事情が変わります。今契約している回線の種類によっては、住所変更(移転)の手続きで、契約はそのままに実家へ回線を持っていける可能性があります。ただし、これは回線の提供エリアや事業者の対応によって決まるため、必ずできるとは限りません。

さらに、実家暮らしが一時的で、数か月から数年後にはまた一人暮らしに戻る予定がある人は、今の回線はいったん解約したうえで、工事不要のモバイル型回線を短期間だけ使うという選択肢も考えられます。

つまり、やることは次の3つに分かれます。

状況 向いている選択
実家にネット環境がある 今の回線を解約する
実家にネット環境がない・今後も実家暮らしが続く 移転できるか確認し、できなければ実家で新規契約する
また数年内に一人暮らしに戻る予定がある 今の回線は解約し、工事不要の短期向け回線でつなぐ

自分がどのパターンに近いかを頭に置きながら、次の章で仕組みを見ていきましょう。

しくみ・理由:契約は「回線」「プロバイダ」「機器レンタル」の3つが束になっている

ネット回線の契約は、実は1つの契約ではなく、回線そのものプロバイダ(インターネットに接続するためのサービス)ルーターやONUなどの機器レンタルという3つが束になっていることがほとんどです。たとえるなら、道路(回線)と、その道路を通行できる許可証(プロバイダ契約)と、通行するための車(レンタル機器)が別々に用意されているようなものです。

住所変更(移転)ができるかどうかは、この3つのうち「回線」が実家の住所まで届いているかどうかで決まります。回線の種類が光回線であれば、実家の建物にすでに同じ回線の設備が入っていれば移転しやすく、入っていなければ新たに工事が必要になったり、そもそも提供エリア外で移転できなかったりします。モバイル型の回線であれば、実家の地域が電波の対応エリア内かどうかがポイントになります。

プロバイダについては、回線が移転できても、プロバイダ側の移転手続きが別途必要になることが一般的です。回線とプロバイダが別会社の場合は、両方に連絡しないと手続きが完了しません。

レンタル機器については、移転する場合はそのまま使い続けられることが多いですが、解約する場合は返却が必要になります。この点は後の章で詳しく説明します。

移転できるかどうか、できる場合の費用や工事の要不要は、契約中の事業者に確認するのが最も確実です。事前に契約者名義と契約中のサービス名を控えたうえで、マイページやサポート窓口に相談してみましょう。引っ越し全体の段取りについては引っ越しのネット回線、段取りの立て方でも整理しています。

実家に戻るときのネット回線の選択肢を確認するイメージ

くらべてみよう:解約する/実家へ移転する/いったん止めて短期回線を使う

3つの選択肢を、それぞれのメリットとデメリットで比べてみましょう。

選択肢 メリット デメリット・注意点
解約する 手続きがシンプル。実家にネットがあれば追加の作業は不要 違約金や工事費の残債が発生する場合がある。撤去工事が必要な回線は立会いが必要
実家へ移転する 今の契約・料金プランをそのまま引き継げる可能性がある。契約が続くため解約時の違約金は発生しない扱いが一般的(扱いは事業者による) 実家の住所が提供エリア内か確認が必要。移転工事費がかかる場合がある。回線によっては対応していない
いったん止めて短期回線を使う 工事不要ですぐ使い始められるものが多い。また一人暮らしに戻るときの再契約の手間が省ける場合がある 今の光回線などは結局解約が必要になることが多い。速度や通信量の上限は光回線ほど余裕がない場合がある

実家にすでに家族が使っているネット環境がある人は、迷わず「解約」を軸に考えて問題ありません。実家にネットがない、または実家のネットが遅くて自室では別回線がほしい人は「移転」を、実家暮らしが一時的で数年内にまた一人暮らしに戻る予定がある人は「短期回線」も選択肢に入れて検討してみてください。

なお、移転の可否や短期回線の対応エリアは事業者によって差が大きいため、この記事では一般論としての比較にとどめています。実際に選ぶ前には、必ず公式サイトや契約中の事業者への確認を挟みましょう。

あなたに合うのはどれ?

ここまでの内容を、実家の状況別に整理します。

実家にすでにネット環境がある人は、今の回線を解約する方向で進めれば大きな問題は起きません。次の章の「解約前のチェック」を確認しながら手続きを進めてください。

実家にネット環境がない人は、移転できるかをまず契約中の事業者に確認しましょう。移転できない、または実家が提供エリア外の場合は、実家で新たに光回線を契約するか、工事不要のホームルーターやモバイルWi-Fiで対応する方法があります。実家暮らしを機に回線を新しく選び直したい人は実家と行き来する人のWi-Fiも参考にしてください。

また出ていく予定がある人(実家暮らしが一時的な人)は、工事が必要な光回線を新しく契約すると、数年後にまた解約と新規契約を繰り返すことになりがちです。工事不要で持ち運びしやすい回線を選んでおくと、次に一人暮らしへ戻るときもそのまま持っていける場合があります。

向かない人もいます。実家にすでに安定したネット環境がある人には不要ですし、オンラインゲームや大容量の通信を頻繁に行う人は、無線を使うホームルーターより光回線のほうが安定しやすい傾向があります。実家暮らしが長期になると決まっている人は、急いで工事不要の回線を選ぶより、実家の住所で光回線を新規契約したほうが総額で得になることもあります。そういった人は工事不要のネット回線をくらべる引っ越しのネット回線、段取りの立て方もあわせて確認してみてください。

実家暮らしが一時的な人が工事不要の回線を選ぶイメージ

解約前のチェック

今の回線を解約すると決めたら、次の点を確認しておくと安心です。

日程の順番にも注意が必要です。撤去工事が必要な回線を解約する場合、退去日と工事日がずれると、工事のためだけに実家から戻ってくることになりかねません。退去日を決めるタイミングで、撤去工事の予約状況もあわせて確認しておきましょう。退去時にやることを通しで確認したい人は退去時のネット回線の解約手続きも参考になります。

更新月(違約金がかからずに解約できるタイミング)がいつかも、あわせてチェックしておきたいポイントです。更新月の直前・直後かどうかで、解約のタイミングを数週間ずらすだけで違約金がかからなくなることもあります。契約書やマイページの契約内容画面に記載されているので、他の確認事項と同じタイミングで見ておくと二度手間になりません。乗り換えや解約のタイミングの考え方は解約・乗り換えのタイミングの決め方でも扱っています。

よくある質問

実家にすでにネット回線があるのに、自分の回線も残したほうがいいですか?

基本的には不要です。実家の回線を家族と共有して使えるか、まずは家族に確認してみましょう。ただし、実家の回線が遅い、または自室で仕事用に安定した回線が必要な場合は、別回線を検討する価値があります。

移転の手続きは、解約よりも早く終わりますか?

回線や建物の状況によって変わるため一概には言えません。実家がすでに同じ回線の設備が入っている建物であれば比較的早く済むこともありますが、新たに工事が必要な場合は解約して新規契約するのと同程度の日数がかかることもあります。契約中の事業者に見込み日数を確認しておくと安心です。

レンタル機器を返却し忘れるとどうなりますか?

返却期限を過ぎると、機器の代金相当として損害金を請求される可能性があります。引っ越しの荷物に紛れて見失いやすいので、解約の連絡と同時に返却用のキットが届くかを確認し、早めに手続きを進めましょう。

実家に戻ったあと、また一人暮らしに戻る可能性がある場合はどうすればいいですか?

今後の予定がはっきりしているなら、工事不要で持ち運びしやすい回線への切り替えも選択肢です。反対に実家暮らしが長くなりそうなら、実家の住所で光回線を新規契約したほうが総額で得になることもあります。予定がまだ曖昧な人は、いったん短期回線でつなぎ、方向性が決まってから見直す方法もあります。

運営者
運営者のひとこと実家に戻ると決まると、荷造りや周りへの連絡で頭がいっぱいになって、ネット回線のことはつい後回しになりがちですよね。でも「実家にネットがあるか」を最初に確認するだけで、そのあとの手続きはぐっと単純になります。撤去工事や機器の返却期限だけは退去日と一緒にカレンダーに書き込んでおくと、あとで慌てずに済むと思います。

まとめ:まず実家のネット環境を確認し、解約か移転かを早めに決める

一人暮らしをやめて実家に戻るときのネット回線は、実家にすでにネット環境があるかどうかの確認から始めるのが最初の一歩です。実家にネットがあれば解約を軸に、なければ移転や実家での新規契約、実家暮らしが一時的なら短期回線も選択肢に入れて検討してみてください。違約金や工事費の残債、撤去工事の要不要は事業者やプランによって条件が違うため、断定せず契約中の事業者に確認することが欠かせません。撤去工事が必要な場合は、退去日と工事日をあわせて押さえておきましょう。迷ったら、まず実家のネット環境の確認から始めてみてください。

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